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全日本スキー技術選速報(長野県白馬村八方根スキー場)
準決勝 3月10日 準決勝成績 男子 / 女子

小回り(急斜面・不整地・フリー)
粟野利信 ほぼ、快晴にもかかわらず、昨日から山頂付近で白馬特有の突風が吹き荒れ、当初予定された小回り(急斜面・不整地・フリー)種目は、八方根スキー場上部の兎平ゲレンデが使用できず、急遽裾野の白樺国際ゲレンデに変更された。会場変更に伴い、競技開始時間も30分遅れの10時半にスタートとなった。

 技術選のハイライトともいえるこの種目に絶対的な自信と実力を持つ粟野利信と昨年優勝した柏木義之選手の対決が注目を浴びた。1本の滑りの中でも、多彩な滑りを見せる粟野戦に対して、スピードと切れのある滑りの柏木選手の戦いとなった。最初に登場した柏木選手は右のコースを選択し、ホールラインをキープしたままコブ斜面であることを忘れさせるような切れのよい滑りで、280点をマークした。その約40分後、粟野選手がスタートを切った。斜面のセンターからコブに足をねじ込むように滑る独特のスタイルは優勝した1昨年と同じように顕在だった。雪煙を上げるたびにコース脇のどよめきが歓声へと変わったのは、粟野選手がゴールした瞬間だった。そのて柏木選手に3点上回る283点をたたき出し、この種目の覇者であることを証明した。

総合滑降(総合斜面)
観衆 この種目もやは、強い横風の影響で、コースの変更が行われ滑走距離が短くなった。コース上には3つのウェーブが設定され、それを総合滑降の中で、どう処理、演出するかがポイントとなった。

 既に昨日までの予選で約半分の男子120名が女子40名が今日の準決勝に進み、明日から行われる決勝の出場権が争われるわけだが、予選を勝ち抜いた選手だけに昨日までの全体の技術も高く、白熱する試合展開となった。また平日にもかかわらず、競技が始まるころには約5000名の観衆が、ゴール付近を中心に、競技の行方を見守った。

山田卓也 この種目を制したのは優勝候補の一人山田卓也選手だった。ウエーブを果敢に攻め、最初の二つのウェーブの間ではスピードに乗った小回りを入れ変化を持たせ、ウェーブを使ったエアーターンと最後までスピードに乗った滑りで、能力の高さを強くアピールし最高点の284点をマークした。2位には、粟野選手がリズム変化を入れながら、見せ場を作るベテランらしい構成で281点をキープした。大回りを含めて、この総合滑降に強い柏木選手はカービングスキーをフルに使ったスピードと切れのある滑りだったが、山田卓也選手をしのぐほどのアピールはなく280点にとどまった。 

 現在、トップ3、柏木、粟野、山田選手の優勝争いが濃厚となった。決勝種目で、柏木、山田選手が得意とする規制種目(アルペン種目競技)でポイントを稼ぐのに対して、どこまで粟野選手が最小点数差を維持し最終種目に持ち込めるかがポイントになる。
ビデオファイル
粟野利信 小回り(急斜面・不整地。フリー)MPG 2.5MG
柏木義之 小回り(急斜面・不整地。フリー)MPG 3MG
山田卓也 総合滑降(総合斜面)MPG 2MG
粟野利信 総合滑降(総合斜面)MPG2.8MG
前走を努めたナショナルチーム所属 平澤 岳選手
 同じスキーヤーとして、スキーの基礎をつきつめてやっているわけなので僕も見ていて勉強になります。佐藤久哉の滑りを見ていても、選手をやっていたときよりも確かにうまいと思うし、もしかしたら速くはないかもしれないけれど、僕が現役中に取り入れていたらもっと滑り自体がよくなるのではないかと思うんですよ。例えば彼らがやっているテクニックの段階を分析して知ってやっているわけじゃないですか。だから僕らの技術に来るまでの過程を知ることによってスランプから脱出することが早かったりすることがあると思うので、僕らはそういう基本の部分を疎かにしがちなので、根本的なスキーはどうやって曲がっていくかからもすべて体の使い方から僕が使えることは皆さんいっぱい持っていると思う。

 僕たちアルペン競技の選手も、基礎のデモの人たちと合宿したり、僕らの合宿に呼んでいろいろ基本練習を教えてもらうとかすればお互いに得るものがあるのではないでしょうか。

 実際に、去年、全日本アルペンチームはスロベニアのデモと交流したりしているわけで、日本にこれだけのデモがいてこれだけスキーがうまく、スキーを研究している人がいるのだから、日本人同士で情報交換をして僕らのほうからも逆にテクニックとかいろいろと与えられるものがあるかもしれないし、僕らのほうももらえる物がいっぱいあると思う。そういう意味ではお互いに活用したらいいのではないでしょうか。今までは壁を作って選手を辞めたら基礎という考えをしていたけれど実は根本的なスキーを考えたらそうではなく、僕らの中にも基礎スキーというものは存在するべきはずだし、基礎をやっている人にもレベルアップしてこういう競技という楽しみ方もオプションのひとつとして存在して、スキーとはそういうものだと思うんで、もっといろいろと一緒にできればいいなと思ってます。
リベンジー粟野利信が柏木選手連覇を阻むPART3
 コンディション的にはスタート順が遅く、バーンが日陰になっていて起伏が見ずらい状況だったんですけれども、逆に雪質的にはしまっていたのでスキーにプレッシャーをかけていってもあまり雪がくずれず、スキーが走っていくような感触があったのですごく自分のイメージしたリズムの変化とか力の強弱という部分に反応できたのかなという気がします。欲を言えばもう少し深まわりとかスピーディな中での深回りのターンをいれたら、もっと良かったかなというちょっと自分で物足りなさを感じています。

 総合斜面では、前半かなり風が強かったのでスピード次第でウエーブの使い方をどうしようかなというのを3パターンくらい考えていたんです。早めにスピーディなショートっぽいものを入れたほうがいいか、それとも最後まで引っ張って最後のウエーブの前で入れようかなとかいろいろ考えたのですが、多くのギャラリーと、会場に流れていた平川コーディネーターの「是非楽しいすべりを見せてほしいですよね」というアナウンスを聞いて「これだた!」と思い、リラックスしてスピーディに、逆光だしシルエット的なものは下からは見えないだろうから、その雪煙だけでもふぁっとスピーディなラインどりでいければいいかなと思った結果、得点がでたのですごく満足しています。

 柏木選手とは3点差だしここで離れるのもしゃくだし、なんとかくっついていきたいなというのがあったんで、まぁ結果的には2点差で準決勝を終えたということは僕にとってはよかったです。
渡辺一樹が見た今日の見所PART3
 3日目、準決勝が終了しました。大回りの277点は僕としては、出来のいいほうだったのではないでしょうか。ショートターンは予想以上に点数が伸びたのでホッとしました。やはり光るところを出したかった種目で、粟野に1点足りなかったけれどもそれなりに自分の持ち味を出せたと思います。結果としては、充分満足しています。総合滑降は今回に限っていえば、僕のロングターンの出来から見るとまずまずだったと思います。やはり昨日の予選でのショートターン(小回り)をはずしたのがひっぱっているので、明日のジャンプ台でこのミスをしたくないです。全体の展開としては柏木義之が伸び悩んでいますけれども、おそらく柏木選手の得意とするターンのスペース、得意のスピードにはいっていけず、苦戦するのではないでしょうか。それが今日の準決勝でも、点数が伸びていない原因だと思います。粟野選手のショートターンはすばらしく、パーフェクトな滑りでした。

 北海道の山田卓也選手が成績を伸ばしてるので、僕としては、僅差で決勝まで、持ち込みトップ3に食い込みたかったのですが、点数差を考えると苦しい。決勝種目ののポールとロングターンで離されず、ショートで勝負できるところまでちょっと引っ張りたいと思います。