|
|
|
|

標高3776m、文字通りの日本最高峰である富士山への登頂は、日本人にとって最もポピュラーな登山である。しかし”誰もが行く”というイメージから、簡単であるというイメージが強い。しかし、一般的な富士山登山のスタート地点である五合目でさえ標高2300mという高地である。平地の気圧が1000ミリバールならば、富士山山頂の気圧は実に630ミリバール。酸素も薄く、高山病の危険もある場所であることを忘れてほしくはない。
この8月、富士山登山はピークを迎えるが、以下の注意点を守ってほしい。
天候の急変時は安全を優先する判断を
女性や小学生でも登れる富士山だが、基本的には森林限界を超えた標高3000m級の山であることを忘れずに。雷雨や強風といった天候となったら避難や登頂の中止を決断することも必要。
登山コースから外れないこと
一見、指定される登山道以外からもアプローチできそうな富士山だが、落石の可能性がある危険地帯は多い。同様に、休憩場所も指定以外の場所も危険である。
分岐点では必ず確認
霧やガスが出た場合は注意。下山時、八合目の須走口と吉田口(河口湖口)の分岐点で迷う例が多いとか(道なりが須走口、山小屋沿いが吉田口)。
真夏でも防寒対策を考える
真夏でも防寒対策は必要。とくに、ご来光待ちで山頂にいる場合、体力を消耗して下山できないことも起こりうる。8月の富士山山頂の気温は最高で摂氏9.2度、最低で摂氏3.4度というのが平均だが、過去に摂氏-3.4度の最低気温、摂氏17.8度を記録した事もある。装備に余裕があるのなら、ダウンジャケットなどを用意しておきたい。
交通規制の確認
今年も富士スカイライン、スバルラインの交通規制がしかれている。詳細はOUTWALKERのバックナンバーで確認して欲しい。
|
|
ヘッドランプ
富士山のご来光を山頂で見るには夜間登山となる。そのためには、自分の足元を照らす個人装備は必需品となる。懐中電灯よりも両手がふさがらない、左の写真のようなヘッドセット・ランプが便利。
最近では、ハロゲン+スタンダードといった組み合わせの2灯式(探見球+長時間)も人気。電源もリチウムを使用して、連続8時間照射可能なタイプもある。慣れた人は、1回の山行きで電池を新品にするクセがあるとか。心配な人は予備の電池を忘れずに。
購入の際は実際に装着してみて軽いものを選びたい。ヘルメットへの装着を考えたタイプもあるので、サイズ的な面での心配はない。
登山靴、スパッツ
富士登山ならではの必須アイテムと言う専門家もいる。とくに砂走りを下る須走口・御殿場口への下山では、早足となり小石が靴に入りやすくなる。
登山靴はハイカット・タイプを選び、下山時に足首への負担を軽くしたい。また、靴下もコットンはマメや靴擦れの原因となるのでウールや化繊のものを履こう。これはアンダーウェアの考え方と同じだ。
雨具・ウィンドブレーカー
真夏でも山頂の平均気温は摂氏5度。明け方ともなれば摂氏0度以下となることも珍しくないのが富士山。ウィンドブレーカーとフリースジャケット、またはセーターなどの組み合わせは必須アイテムとなる。
また、富士山に限ったことではないが森林限界を超えた雨風は直接身体に当るため、雨具はポンチョではなくレインスーツを用意したい。その際、上着はウィンドブレーカーと兼用になるタイプを選ぶと良いだろう。デザインも、そうした着方を想定したタイプも多い。
帽子、日焼け止め、サングラス
森林限界を超えると直射日光は避けようが無い。キャップではなく、ツバ付きのハットが必要。登り5〜7時間、下り2〜4時間と言われる富士山登山を考えると日焼け止めも必要。また、サングラスはUVカットのものであること。
登山用具専門店でのものとは言わないが、単なる色付きのファッショングラスは避けてほしい。
手袋
怪我防止や防寒のために必要。富士山の場合、7合目からの岩場で手をつくことが多くなる。普通の軍手でも良いが、濡れたときの事を考えるとウールや吸湿速乾性素材のものを入手しておきたい。
アンダーウェア
コットン素材のアンダーウェアは汗を吸うと乾きにくく、休憩時に身体を冷やす原因となるため登山用には不向きとされる。吸湿速乾性の機能を持ったアンダーウェア(ダクロン、クールマックスなど)の着用が常識。
最近では吸湿速乾性に加えて涼しく着れる素材や、運動性をサポートする計算から生まれたウェアもある。
その他
ゴミは持ち帰るのが当たり前。「守れない人は登山をご遠慮ください」という看板があるくらいだ。アウトドアシーンにおいて、ゴミ袋は必携である。 |
その他にザックや水筒のチェックも忘れずに。富士山登山では5合目、7合目、8合目と各所で水が販売されているが余裕を持って登頂しよう。余談だが、山梨県側の富士吉田口登山道〜富士山山頂間ではNTTドコモの通話が可能。富士山山頂からメールを送るのが密かに流行っているという噂もある。
|
|
|
|
|