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Camping
アウトドアフィールドだからこそ、正しい歩き方で快感を得よう。

 歩くという、人間にとって当たり前の動作ほど奥の深いものはない。ところが、ウォーキングという言葉の定着と同時に、シューズの進化によってフィールドはより広くなってきている。
 少し前ならばハイキングコースとして踏破力が問われた場所が、トレイルランニングのコースとなったりしている。例えば、富士山の登頂にしても競技として開催されている登山マラソンのペースは、一昔前なら驚嘆すべきものである。これも、シューズの進化が一役買っていることは間違い無い。

 トレッキング、あるいはハイキングでも日常生活におけるウォーキングペースを基準とすれば、大体のコースは走破可能である。これもシューズの進化と言ってよいだろう。
 しかし、それだけに履き方、歩き方、それを履く者のコンディションに不具合があっては、シューズの機能も半減するというもの。自分の足に合ったサイズのものを選ぶ事は無論だが、正しい履き方をすることが大切だ。

アウトドアウェアにコットン素材は禁物。コットンの表記があっても、ポリエステルやポリウレタンとのハイブリッド素材であることがアウトドアウェアの基本的条件である。水分を含みやすい素材は、それだけでウェアを重くし、身体の自由度を奪うものなのである。

 例えば、靴下。アウトドアショップにおける講習などに参加すると、必ずと言って良いほど話題になる項目にアンダーウェアがある。街着感覚でコットン100%素材のアンダーウェア(Tシャツなど)やソックスをアウトドアフィールドで着込むんでしまうことはタブーである。

 まず、コットンは濡れたら乾きにくく、体温を奪う元凶となる。また、ソックスともなれば靴擦れの原因となる……は最低限の知識としてもっていよう。登山の世界でも、過去に”コットン素材のウェアが原因”となった遭難事件の例は多い。アウトドアでは、アンダーウェアから吸湿・即乾性という機能を備えた素材であることが必須である。

 さて、ハイキングやトレッキング、ウォーキングも含めて長時間歩行をすると爽やかな気分になるのはなぜだろう? アウトドアに限らず、スポーツでも同様のことが得られる。
 それは、もともと多くの酸素を必要とする脳がエアロビクス(有酸素運動)効果によって活性化されたために快適と感じるからである。歩きながら考え事をすると発想能力が増す、という理屈はここから来ている。

 実際、20分以上(有酸素運動の効果は短時間では得られない)の歩行を行うと、何もしないときよよりも脳の酸素摂取量は30〜50%増すというデータもある。ちなみに、人間の身体の筋肉の3分の2は歩行するためのもので”正しい姿勢で、手を振って歩く”という単純なウォーキングだけでも、全身の80%の筋肉を使うのである。
 そう、ウォーキング〜トレッキング〜ハイキングと、歩くことは人間に基本動作であり、全身運動なのである。


シューズの扱い方は無論、ウォームアップ&クールダウンも重要項目だ。

 意外と無頓着なのが靴の履き方かもしれない。普段の生活同様、玄関先で足を通したままのような状態で歩き出す人が多いのではないだろうか? 
 足型に合ったサイズ、最新テクノロジーから生まれたトレッキングシューズであろうと、正しいフィッティングを無視しては意味が無い。長時間歩行を効率的に行うための「正しい靴の履き方」は以下の4ポイントである。

ソックスのしわ、よれ等を伸ばし、ソックスやシューズ内に異物がないかを確認して足入れをしたい。
地面を足裏全体(フラット)で踏んだ状態で、紐を軽く結ぶ。
結び目が緩まないように靴紐を引っ張りながら、踵を2〜3回つきながら紐を引き、足首を固定させる。
前かがみの状態でつま先を曲げながら、靴紐をしっかりと結ぶ。シューズ自体が脚や足首の曲がり具合をサポートしているかどうかを確認できればOK。

 そして、歩き始めには柔軟運動やストレッチングなど、ウォーミングアップも忘れずに行いたい。ちょっと足首を回したり、全身を伸ばすことで捻挫などのトラブルも未然に防ぐことが可能である。筋肉もリラックスした状態でスタートすれば、思った以上に足取りも軽くなるというものだ。

 また、身体を運動に適した状態へもって行くためのウォーミングアップと同様、元の状態に戻すためのクールダウンも大切である。たとえば、休憩あるいは食事のときに、いきなり座り込んだり、歩くことを止めるという事も身体への負担が増す。バテるという状態も、こうした事がきっかけとなる場合も多い。人間の身体の機能とは、スイッチのON/OFFのように機械的に切り替えられるものはない。

 日常生活よりも長時間の歩行となるアウトドア・フィールド。疲れを翌朝に残さないためにも、正しい靴の履き方を守り、ウォーミングアップ&クールダウンを忘れずに行えば想像以上に楽しい思い出を持てるはずだ。そのためにも、無頓着な選びかた、いいかげんな履き方をしたくはないものである。


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