|
|
|
|
| 理想の靴とは何か? それを知れば長時間歩行も苦じゃない。 |
 |
靴の試し履きは納得の行くまでしたい。ハイキングに行ってから靴に不具合が出てきても、その解決は極めて困難なことだからだ。
|
|
人間の足は、足の甲、足の裏、踵(かかと)、足の指に大別され、片方の足は26の骨から構成されている。また、心臓から最も遠い部分であり血管や神経組織などを含めて、人間の身体の中で最も複雑な部分となっている。それだけに、足に合わない靴での長時間歩行は苦行となるし、そのストレスは身体全体に及ぶ。考えて欲しい。どんな人でも、地面と接しているのは足だけなのである。
また、足は『第2の心臓』とも呼ばれている。考え事をするのに血の巡りを良くするために歩きまわる……というのは正解。歩くことによって下半身の血液は、丁度ポンプのような役割で身体全体に血液を流す効果が生まれる。優れたスポーツ選手ほど下半身を鍛えるといおうのは、その分心臓への負担が軽減され、よって効率良く全身を使えるからというわけである。
理想的な靴は足の丈(いわゆるサイズ)の余裕を持ったモノ、と昔から言われる。これは朝と夕方では足のボリュームが変わるため、と考える人も多い。もちろん、それもあるが、強いて言えば正解ではない。ヒントはサイズに対してワイズと呼ばれる足幅と密接な関係がある。ワイズとは、足の親指の付け根と小指の付け根を結んだもので『ポールジョイント』と呼ばれる、歩行時に靴がしなる部分を意味する。余裕も持ったサイズ選びとは、このポールジョイントの動きをスムーズに動かす意味がある。そして、このポールジョイントから踵までの部分を『アーチ=土踏まず』と呼ぶのである。
そして、サイズとは”あくまでも目安にすぎない”ということを知っておきたい。確かに工業規格によるサイズ表記、足型の基準は存在するが、それは絶対的な基準とは呼べない。何故なら、靴とはそれを製作するメーカーそれぞれが独自のデータを元に製作した木型から生まれるものであるからだ。したがって、A社の靴は自分にぴったしなのだが、同サイズでB社はしくっりとこない……というのは、そういう訳である。同じ身長・体重・足サイズの人同士であっても、足型は別物という訳である。人の顔が10人10様であるのと同じく、足型も10人10様である。
さて、人類は何時頃から靴を履き始めたか? というのは専門家の間でもはっきりとしていない。実際、人類の裸足で歩いていた歴史が長く、サンダルの登場も紀元前2000年頃というのが通説である。ミシンの発明によって、誰もが靴を履けるように量産されたのは18世紀になってからなのである。しかも、左右の足に合わせた木型の考案は19世紀初頭。丁度、登山やハイキングといった余暇の概念が登場した時期と合致する。人は足に合う靴を履くことによってアウトドアを楽しむことができた……という次第である。
ちなみに、現在の靴の祖は mocasin(モカシン)と言われるネイティブ・アメリカンの履物とされている。1枚皮で足を包み込む構造で足の甲部分のひもで固定するスタイルは、まさに靴のルーツであろう。
|
|
|
|
|