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山歩きは、あくまでも自分のペースで……でも、効率良く身体が動くのなら、さらに楽しくなるのは確かである。
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スポーツといえば、誰もが筋力のパワーやしなやかさに注目するが、その筋肉にかかる負荷にどれだけ耐えるかという、持久力はおざなりにする人は多い。筋肉パワーとは筋肉が収縮して伸びることによって発揮するものだが、それも筋持久力あってのこと。長時間の歩行となるハイキングでは全身を効率よく動かし、筋力と筋持久力がバランスの良い状態でいることが大切。そうした総合力があってスタミナがあると呼べる。
ハイキングは高低差がある場所でザックを背負い、長時間歩き続ける。人間の筋繊維は、主に遅筋繊維(赤筋繊維)と速筋繊維(白筋繊維)によって構成されている。遅筋繊維は赤っぽく見える筋繊維で収縮速度が遅く、疲れにくいため、持久力に長ける有酸素運動系エネルギーの筋肉である。一方、速筋繊維は瞬発力に長ける無酸素系エネルギーの筋肉である。ハイキングなど、持久力が必要なスポーツには、持久力のある遅筋繊維が力を発揮する。
以上の2種類の筋肉の占める割り合いは身体の各部によって違ってくるが、一般的には半々と言われている。ところが、マラソン選手やサッカー選手。自転車のロードレーサーの筋肉組織を調べてみると、筋肉全体の8〜9割は遅筋繊維という例もある。ちなみに、14の8000m 峰を無酸素登頂した登山家、ラインホルト・メスナーは60〜70%が遅筋繊維というデータもある。
したがって、効率良く山歩きをするためにトレーニングを積んで遅筋繊維を増やせば良い……という事になる。ところが、遅筋繊維と速筋繊維の混在率は遺伝子的要素が強くという事が最近の研究から判明した。したがって、優秀なスポーツマンを輩出する家系というのが立証されたというわけである。もちろん、そうした事実に気づき、それを生かす事を進めることも大切である。トレーニングをしない事には、その才能を生かす事もできないのである。
しかし、一般のハイキング愛好家でも山登りに必要な太ももやふくらはぎの筋肉はジョギングや自転車などのエアロビクス(有酸素運動)を行えば全身持久筋と共に鍛えられるのも事実。これに筋力トレーニングをプラスすれば、筋肉に乳酸が溜まりにくくなり、タフな筋肉をものにすることができる。筋肉トレーニングは軽い負荷で回数をこなすことが大切で、大きな負荷で少ない回数のトレーニングは筋力アップとなる。
基本はあくまでも楽しくハイキングをすること。ムキになってトレーニングする必要はない。基礎体力の充実の計るという意味で以上の事柄を知っておけば良いだろう。急斜面の登下時や重いザックを背負っての歩行では筋力がものを言うが、バランス感覚も大切。自分の身体をイメージ通りに動かす、耐久力を持たせる……という事を考えれば、何が必要かということもわかってくるはずだ。
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