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| スキーエリアへの交通手段はクルマがメインの日本だけど…… |
その昔、我が国のスキー人口は1000万人と言われたことがある。漠然としたデータであるが、その根拠は旧国鉄時代のスキー列車の利用データから推論されたものであった。また、最近ではスノーボーダーは80万人とも90万人とも言われる。
「では、ゲレンデでは数の点でスキーヤーがボーダーは圧倒しているのでは?」
と考える向きも多いはずである。それが「○○愛好者数」と呼ばれる数字の不思議である。実際のところ、前者はスキー経験者総数、後者は実働数と考えた方がよく、比較対照にはならないと思った方が良いだろう。もっとも、スキーヤーの実働数はスノーボーダーの数を圧倒しているのは確かであるが。
また、過去10数年のデータを探る限り、スキー行における交通手段の王道はクルマであり『スキー場来場者の6割以上はクルマで来ている』というデータを公表したスキー場例もある。道路交通網の発展に伴って、自らハンドルを握ってスキー行きというのが主流である。もっとも、スキー列車の運行がピークという時代、オーナーカーの絶対数が少なかったという現実もある。
では、海外のスキー場の場合はどうなのだろう? アメリカ、カナダといった北米のスキーエリアの場合、クルマでのアプローチがもっともポピュラーである。大半のスキーヤーはクルマがスキー場への足である。
ところが、日本と異なるのは”スキーだけを楽しむのではないのが、ウィンターリゾート”という概念である。スキーをしない人に向けての観光インフラの進み具合も先鋭的そのものである。
例えば、コロラド州ベイルスキー場の場合。ヴィレッジの入口には公営の駐車スペース(ホテル、コンドミニアムも含む)にクルマを預け、近接するビバークリークへの連絡も含め無料シャトルバスを利用することになる。また、実際に現地で確認したことだが、周辺の別荘地でも地下に駐車スペースを設けるのが、冬のコロラドでの常識のいようである。
さて、その無料バス。ヴィレッジ内の道路は全て一方通行としていて、バスが対面通行たり、一般車両によって通行が妨げられる事は皆無である。1時間に数本、深夜まで運航とあって、酔っ払い運転で事故が発生する事は皆無とのこと。その運航のコントロールはバス亭にあるゲートの上げ下げで発着時間をコントロールしている。
また、ヨーロッパも同様だが、著名スキー場(リゾート地)には自家用飛行機用の専用空港が併設されていし、スキー場へ直行するリムジーンサービスもある。もっとも、これは一部のお金持ち専用と考えた方が良いだろう。
先にコロラドの例を出してしまったが、ヨーロッパの著名スキー場も一般乗用車をオミットしている例は多い。W-Cupレース観戦ともなれば、観客は会場への数kmを歩いたり、シャトルバスで向かうのが普通である。選手、関係者、プレスの場合は例外ともなるが……。
そういった意味で、先に世界選手権が開催されたサンアントンは駅前にゲレンデが広がるスキー場である。(一説には新潟の中里スキー場は手本としたらしい)先の世界選手権が記録的な観客動員数を誇ったのも、そういった利点があったのかもしれない。
ヨーロッパにおける観光インフラの整備も、列車+シャトル便の利用を積極的に勧めている。ドイツの場合はミュンヘンから各地のスキー場へ向かう「スキーバス」の運行が有名だし、フランスの場合はTGVやユーロスター(右のMAP参照。3ヵ所からのアクセス・ポイントがある)を介してフランスアルプスへの連結が有名だ。
とくに、ユーロスターの場合、ロンドンからフランスアルプス直結とあって、シーズン中はスキー特別便の運航を行っている。それこそ、昼間はアルプスでスキー〜深夜までロンドンでナイト・クラビングという『ロンパリ』も目ではない離れ業が可能となった。
一方、国内の場合。ハイシーズン時の交通情報にうんざりな向きも多いだろう。そろそろ、スキー場へのアプローチ方法を効率良く、かつ環境問題を考えたインフラの整備を考える時代となって良いのではないだろうか?
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