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先のアルペンスキー世界選手権の開催で、スキー大国健在振りを世界に知らしめたオーストリアだが、この国ほど断片的に語られる例は珍しいのではないだろうか?
音楽の都として知られるウィーン、そしてスキーヤーにはチロル州(実際には、ウィーン郊外にもスキー場がある)に代表されるウィンターリゾートがおなじみだ。オーストリアの国土は8385万平方bというから、ほぼ北海道に匹敵する面積を持っている。現在では、人工約750万人という小国だが、かつてヨーロッパに君臨したオーストリア・ハンガリー帝国の華やかな歴史を持つだけに、その気位と誇りはヨーロッパ諸国の中でもトップクラスだろう。
スキーを含めた観光に関しては、この国を訪れる観光客の6割は、隣国であるドイツからというデータがある。倹約家のドイツ人をして、長期休暇はオーストリアへ向かうという事実から、この国のリゾートにおけるリーズナブルさがうかがえる。
また、観光収入を国策の一つと考えるだけに、そのインフラ整備が進んでいるという事実がある。例えば、民宿経営にしても暖房や入浴といった施設も一定レベル以上のものにしなければいけない、という理由で国や州政府からそのための補助金が出るというシステムもある。
オーストリアでスキー、というとまずは『チロル州』。首都は、過去2回の冬季オリンピック開催で知れれるインスブルック。東西に流れる“イン川に架かる橋”という意味だ。北はドイツ・ミュンヘンから、南はイタリアのボルツァーノと、交通の便は至極良い。かつては、ヨーロッパのジ十字路とも称された、交通の拠点である。
ちなみに、イタリアの南チロル州はかつてのオーストリア領である。イタリアのスキー選手の出身地は大半が同州で、イタリア人らしくない名前が多いのはそのためである。(かつての、アルベルト・トンバの人気は、彼がイタリアの都会生まれ・都会育ちであり、古典的なイタリアン・ネームだった事が大きな理由である。)
日本でも知られる、チロルの主なスキー場は以下の通り。他の州にも多くの著名スキーエリアがあるが、オーストリアスキーへの第1歩はチロル州から始めたい。
・インスブルック
インスブルックというスキー場は存在しない。インスブルックのスキー場と示す場合、ハーフエレカール(Hafelekar)/Seegrube(ゼーグルーべ)、Axamer
Lizum(アクサマー・リーズム)、Mutters(ムツダース)、Patchscherkofel(バチャーコーフェル)の5ヶ所を言う。いずれも、市内からシャトルバスが運行されていて、気軽に日帰りで各スキー場巡りをすることができる。
・ キッツビュール(Kitzbuhel)
アルペンスキー三冠王、トニー・ザイラーを生んだスキー場として有名。かつての世界的なスキーブームは、ここから広まったと言って良い。三大クラシックレースのひとつ『ハーネンカム大会会場』はスキー場下部のシュトライフ・コースである。
W-CupのTV中継でも、このコースを知ったスキーヤ−は多いと思うが、このコースの上に広大なスキーエリアが広がっている。隣接するスキーを巡る『スキーサファリ』のコースがある。なぜ、サファリかというと標識が象のマークだからだ。
・ ゼルデン(Solden)
チロルの谷の奥にある氷河、エッツタールの中心にあるスキーエリア。標高3058mからのロングコースが人気である。また、さらに谷の奥にあるOvergurgi(オーバーグルグル)は夏スキー、本格的な山岳スキーツアーのメッカである。
・ サン・アントン(St.Anton)
アルペンスキー発祥の地。駅前のゴンドラから一気に標高2185mのガルズィヒ(Gaizig)〜標高2650mのヴァルガ氷河(Valluga-grat)へと一気に登ることができる。そこからオーストリアスキーの総本山である「国立スキー学校」サンクリストフ校へ滑るコースは「これぞ、アルペンスキー!」と思わせるものがある。
・ イシュグル(Ischgl)
スイス国境まで滑る事ができる、雄大なコースで知られる。
また、気温の上がる午後をさけるのなら、オーストリアでは1年中スキーができる。シュツューバイ(Stubaital)、グレッチャー(Gletscher)、レッテンバッファフェルナー(Rettenbacherferner)、ティーフェンバッファフェルナー(Tiefenbachferner)といった氷河スキーエリアは、日本を含めた世界各国のナショナルチームのトレーニングが行われるている。
日本のスキーシーズンが終わると、南半球へのスキー行きを考える向きは多いと思うが、スキー王国で夏スキー、というプランもあるのだ。
オーストリア政府観光局HP
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