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Kaigai
究極のスキーエリア、エベレストは21世紀もエクストリーミング・ターゲットだ!

 現在の若いスキーヤー諸氏にとって 『三浦雄一郎プロのエベレスト滑降』 は、スキー史での出来事にすぎないかもしれない。それは ”エクストリーム・スキーイング” というカテゴリーが誕生する、はるか以前、1970年5月6日の出来事であったのだから……。

 当時、三浦雄一郎プロと、現地で彼を支援する登山家たちをして”死の匂いがする”と言わしめた、標高8,100mの南壁直下からクーンブ氷河とローツエフエース基部に向かって小石の混じる氷の急斜面がスキーによって制覇されたのだった。

 三浦プロは、乱気流と岩混じりの青氷に阻まれて転倒し滑落したが、幸いベルグシュルンドの直前で停止して第3キャンプに無事生還したのであった。
 その事は当時の新聞やTVでのNEWSでも大々的に取り上げられ、ある一定の年齢層のスキーヤーにとって感動を呼び起こすものだろう。(事の詳細は冒険スキーヤー三浦雄一郎HPまで)

 その三浦プロが『2003年にエベレスト登頂にチャレンジする』と、昨年の夏に発表した。成功すれば、その時点で御年70歳。世界初の快挙となるだろう。
 あれから、30年余の月日が経っていた。多くのアドベンチャー・スキーヤーの登場と活躍、スポーツ・テクノロジーの進歩によって、スキー・スポーツのハードコアな1ジャンルとして”エクストリーム・スキー”は確立されている。

 その後も、エベレストの滑走は1992年にフランスのピエール・タラドヴィルが南壁を滑走、1996年にはイタリアのハンス・カンマーランダーが北壁を滑走している。
 しかし、タラドヴィル、カンマーランダーらは南壁、北壁の滑走には成功したが、いずれもベースキャンプの地点まで滑りきることを達成していない。天候、あるいは悪斜面のため、途中でスキーをい脱いでいるのだ。


最後まで滑りきることがエクストリーム・スキーイングの醍醐味だ!

 全世界的なオフピステ・スキーイングのブーム、エクストリームスキーの人気にあって”スキーをした”という証にこだわる男が、新たなるヒマラヤ滑走を試みる。

 その男の名前はディヴォ・カーニカー。1962年、スロベニアのズゴルニヤ・ジェゼルスコ生まれ。1975〜1982年の間は、旧ユーゴスラビア・ナショナルスキーチームに在籍していたが、アルプスの名峰のグランドフェイスの滑走に魅了され、エクストリーム・スキーの世界に転進したという経歴の持ち主である。
 また、ヨーロッパでのスキーシーンでは厚き人望の持ち主として知られ、ノルウェーを代表するW-Cupレーサー、クリスチャン・オーレ・フルセトの親友としても知られている。

 母国・スロベニアの山々からヨーロッパ・アルプスの急斜面まで、その山々を滑り抜けたことで、多くの人々から注目されることになったカーニカーは現在、テクニック、気力共に”今が旬”とされるエクストリーム・スキーヤーの1人である。
 その彼が考えたエベレスト滑降のテーマとは 『最後までスキーを履き続け、滑りきる』ということである。

 それは、昨年の10月に達成された。これは、彼の確実なスキー技術のみならず、スキーの開発期間を含めた4年間という準備期間を費やしている(カンマーランダーの失敗が事の始まり、という噂もある)。右の画像は、同行した彼の友人がベースキャンプで撮影したものだ。

 この春、東京で開催されたスポーツジャパンの会場の一画、エランスキーのブースに 『EVEREST 2000』 なるモデルが参考商品として展示されていた。日本国内での販売は未定のモデルであるが、ヨーロッパでは既にエクストリーム・スキーのベストセラーとなる、という前評判の高いスキーだ。(現在、どうしても欲しい向きはヨーロッパで購入するしかない)
 ちなみに『EVEREST2000』を2000−2001モデルのエランの各モデルと比較すると、狭目のトップとテール幅・広いセンター部分を持った特殊なスキーであることがわかる。

 このスキーこそ、カーニカー自らが開発したスキーである(エランは旧ユーゴスラビア国営企業であり、彼にとっては選手時代からの長い付き合いである)。このスキーの開発に当って、後にカーニカー自身が必要としていた条件と機能を語っている。
 20世紀末に確立されたエクストリーム・スキーイングは、スキー本来の持つ『冒険心』を持って21世紀には、より多くのスキーヤーを魅了するカテゴリーとなり、スキースポーツに新たな進化をもたらすに違いない。

ディヴォ・カーニカーによる『EVEREST 2000』テクニカルデータ
構 造 サイドウォール・サンドイッチ・ウェットラミネーション
使用素材 カーボン、ケブラー、ファイバーグラスラミネーション
サイズ 170cm
幅(mm) トップ:95 センター:71 テール:82
サイドカット・カーブ 45m
フレックス指数 47mm/300N
フレックス配分 トップ:ソフト センター:固め テール:やや固め
*ELAN・EVEREST2000 の日本国内販売は未定。販売はヨーロッパ各国及び北米。価格は700US$、765ユーロとなっている。
●ディヴォ・カーニカーに関するHP
Ski Everest 2000(スロベニア語・英語) エランジャパンHP  エランスポーツHP(英・独・スロベニア語)


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