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| 寒いからと言って、いきなり湯船にドボン……はマナーに反するだけでなく、身体にも良くない。寒くなる冬場だからこそ、温泉を十二分に活用したいものである。 |
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湯船から出ようとした時の立ちくらみは、急に血液は低下して脳貧血状態になるからであり、低血圧の人に多い……低血圧の人は、湯船から上がる前に洗面器の水に手をつけたり、水をかけたりすると一時的に血圧があがるので脳貧血状態にならない。入浴とは、1日の疲れをとるリラックス・タイム、効果的かつ安全に楽しみたいもの。
ところが、入浴における事故は、11月から3月にかけての寒い時期に多発しているのをご存知だろうか? とくに浴場で心筋梗塞、脳卒中(脳出血・脳梗塞)とうのが多いそうである。
入浴によって身体が暖まり、末梢血管が拡張して血圧が下がり、血流がゆるやかになる。その反面、汗をかくため血液中の水分が少なくなり、血液の粘度が増して血栓ができやすくなる。この血栓で心臓の血管がつまるのが心筋梗塞で、入浴後に発症しやすいとのこと。入浴後に充分な水分を取る事は、こうした事故を防ぐ意味でも重要なことなのである。
また、脱衣所や浴室との温度差が脳卒中の要因という例が多い。脱衣所が寒いと、寒さに反応して末梢血管が収縮し、血圧が上昇する。そして、42℃程度の熱い湯船に入ると交感神経が緊張してさらに血圧が上昇するため、血管がその圧力に耐えられず、血管が破れてしまう。それが脳に起こったのが脳出血で、入浴直後に発症しやすいのが特徴となっている。明治の頃、熱い湯船に入って新陳代謝をよくする『時間浴』を提唱したベルツ博士も、熱い湯船に入るには相応に身体を温めてから……と言っているのだが。
では、そうしたトラブルを未然に防ぐにはどうすれば良いのか? 脱衣所に暖房器具を置いたり、浴室暖房設備を活用したい。浴室暖房設備のない場合でも、入浴前にあらかじめ浴槽のふたを開けておいたり、浴室をシャワーで暖めると……といったことが大切。露天風呂の場合でも、寒いからといきなり入るのではなく、お湯を身体にかけて身体を慣らす事は必要である(それ以前に、入浴前のかぶり湯は余計な汚れを湯船に入れないというマナーでもあるのだが)。
厳密に言えば、熱い湯に浸かるのは前述の時間浴。一般的には、38〜40℃に抑えた温めが理想。足の方から「かけ湯」をし、心臓や肺にかかる水圧の負担が少ない「半身浴」が理想的で、肩に乾いたタオルをかけたり、お湯をかける入浴方法が最も効果的である。
冷え性の方は、熱いお風呂に肩まで入れば温まると思いがちだが、身体を芯から温めるのなら、体温から3〜4度高いくらいの少しぬるめのお湯にゆったりはいる方が効果は大きいのである。昔から言われる『烏の行水』と呼ばれる短時間の入浴は、けして勧められるものではない。ゆったりと浸かり、その時間を楽しむのが入浴のメインなのだから。
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