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Onsen
良い温泉を選ぶ基準とは、一体何か?

せっかく温泉を目指すのならば、吟味した『良い温泉』を選びたいものである。
 数ある入浴施設の中からお気に入りを探す場合、どうやって選んでいますか? 観光案内所などで『良い温泉ありますか?』と聞いたら、大体はそのの希望に合った温泉が紹介されるだろう。実際、万人受けする入浴施設や宿となってしまうだろう。ところが、その多くは新しく、清潔、かつ露天風呂があるというパターンである。

 それならば、全国にある大体の温泉入浴施設が該当するだろうし、良い温泉とは”全国どこにでもある、ありふれた入浴施設”を意味するという事にならないだろうか? そこで、本当に”魅力的な温泉”とは何かを考え、以下のチェック項目を挙げてみた……。

優れた泉質であること。
眺望絶佳。景色が良く、それに見合った環境の中にあること。
施設に特長があるのなら、それが結果として高い評価に結びついていること。
早朝から深夜まで入浴可能で、朝風呂も可能なら、さらに良し。

 まずは、温泉高価の源である、泉質の特徴を考えてみよう。新しい温泉施設の多くが、いわゆるアルカリ性単純泉だ。少々、乱暴な表現ではあるが”無理に地下深くまで掘って、地熱で温められた水を汲み上げている”というものも多い。日本国内、何処を掘っても温泉が出る……というのは、こうした事実もあってのこと。温泉法の改正で、冷泉(単なる湧き水の場合もある)も、その範疇に入るため、沸かし湯であっても『温泉』を名乗れるということもある。

 しかし、新しい温泉入浴施設の中にも泉質が抜群に良い場所もある。そうした情報を集めて『ココは良い温泉』と言い切れるのである。単に温泉という表現に引かれて行って、実は大した効能も無い……という結果に終わるのも悔しい。また、施設は立派なのだがスーパー銭湯との違いが無い、というのも興ざめではないだろうか?

 沸かし湯ならば、営業時間の制約もあるのは確かである。また、沸かし湯の全てが駄目という事ではない。昔からの『鉱泉』を沸かした入浴施設には、高い評価を得ている場所も多い。ガイドブックや効能書きにある、以下の表現をチェックしてみよう。実際、以下の項目はガイドブックや案内表示に明記されない事が多く、現地で聞くしかないだろう。

浴槽の湯の種類
源 泉 何の手も加えずに浴槽に温泉を投入している場合。複数の浴槽があるときでも、1カ所だけでも源泉のままの浴槽があるのが理想。
源泉100% 加水で温度調節や増量をしないで温泉を使用。上記の『源泉』と似ているが、循環の場合もある。
掛流し 投入する湯量が豊富で、浴槽から溢れ出している状態。常に新しいお湯に触れられるので、泉質こだわり派が最も重視するポイント。洗い場の床が濡れている・洗い場の床が析出物で変色している・浴槽にめいっぱい湯が溜まっている・浴槽の縁に排水用の溝が切ってある。以上の点をチェックしたい。源泉からの掛け流しが理想であるが、加熱や加水された湯の場合もある。
循環濾過 本来は源泉を投入する直前に湯ノ花などを取り除くのが濾過作業だった。ところが、この循環濾過はお湯の使い回しであり、24時間風呂の理屈である。源泉の湧出量・配湯量が少ない場合に行われ、湯量が豊富でも衛生管理のために一部をわざと循環濾過していることもある。
本来は浴槽環境を清潔に保つためなのだが、掛流しならばその必要は無い。最近は源泉固有の濁り・色・匂いといったものを取り除くためにも使われ、源泉の個性を失われせている。その循環濾過のサイクルで温泉の成分は徐々に濾過材に吸収さ元の成分とはか温泉となってしまう(元来、温泉成分は空気に触れて酸化する)。
最近話題となっているレジオネラ菌も、数日もお湯を交換しない結果という専門家の指摘がある。したがって、そこまでくれば温泉効果も薄い事が予想できる。
加 熱 鉱泉や低温泉では、浴用にするには加熱しなければならない。非加熱のものに比べるとガス成分の散逸はまぬがれないので、浴感や香りは減少する。加熱浴槽と源泉のままの冷浴槽の両方があれば、冷温交互浴という入浴が効果的である。
加 水 高温の温泉を浴用温度に下げるため、湯量の増量の目的で行われる。低温泉や地下水を加えるのが理想なのだが、水道水を使用する場合もある。加水は温度を下げるだけではなく、ph値の変化を起こし、成分の沈殿を招く場合がある。
また、加水を浴槽への投入前の配管内で行うと、成分の一部が析出して管内に溜まり、温泉のカテゴリーから除去されてしまう。

 さて、温泉地に来た以上は、その温泉地で最もいい湯に入りたい。そのチェックポイントは、以下の3点である。

その温泉地で最も泉質の良い湯(源泉)であること。
源泉100%であること。
源泉湧出口に隣接していることが多く湯が劣化していない。

 以上の条件が叶うのならば、その温泉の歴史や伝統を感じることも可能だろう。良い温泉選びとは、源泉を浴びる事に尽きるのではないだろうか?


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