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連載 トップスキーヤー海和俊宏・渡辺一樹のSNOW TALK
第13回「ワールドカップのショートカービングスキーとコースセット。」 海和俊宏
ワールドカップで使用されるスキー板が大きく変わった。昨年からすでに使用されていたが、今年、100%ショートカービングスキーが使用されている。一般的には競技用のショートカービングスキーが突如現れたよう思うかもしれないが、実は数年前からスキーメーカーはカービングのスラローム・スキーを開発し、ジュニア選手たちへ提供してきた。次世代の若き選手たちがテストを繰り返し、スキー技術を研究していた。
従来のスキーに対し、サイドカーブが大きい新しいスキーは小さな弧でもよりシャープな弧を描くことを可能にしたと同時に、従来のスキー性能利点でもある加速性能も備えた。またワールドカップレースのコース・セットもより高い技術を求めるように、左右に大きく振るようなセットがされるようになった。逆な言い方をすればショートカービングスキーでなければ勝てないコース・セットといえる。現在のスキー技術はスキーに対して、どれだけ効果的に力を伝えていくかがタイムに現れる。急激なエッジングは、下方向へのズレを生み減速する。ターンスピード活かす効果的なエッジングが求められている。
ターン切り替えが遅れれば、それだけ短時間にターンを処理しなければならず、その短時間のエッジングによる過度の力により、スキーのズレが生じる。最近のトップ選手たちの滑りを見ていただきたい。上下動がほとんどなく、スキーが雪面を離れることはない、運動のエネルギーがスキーに対して生かされているひとつの証でもある。一見すると簡単に見えるこの動きがが実は高い運動能力を必要としている。雪面から受ける抵抗とそれを抑えるしなやかな脚力とターンにエッジングと必要な加重を同時に行わなければならない。
皆さんの経験でも、斜面に対してスキーを横に向けて、スピードをコントロールしようとしたときの雪面から受ける強い反動を思い浮かべてください。スピードがあるときのターンコントロールの難しさはおわかりいただけると思います。わたしを含めた一般のスキーヤーはカービングスキーの登場で、従来の高度のスキーテクニックが必要だったカービングも、実に簡単に体感できるようなりました。しかし、高速で規制されたコースでは、幅の広い応用技術が求められます。カービングスキーの楽しみ方も、自分のできるターンばかりではなく、苦手なスピードやターン弧の大きさを試みることで、さらに上達することができ、新たな楽しさを発見することができます。あなたはどれだけ世界のトップ選手に近づけるでしょうか。
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