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Snow Talk
シーズンオフ間近でも、マメなWAXがけは必須。

ワキシングは、一部のトップスキーヤーだけのものではない。快適な滑走性は上達を早めてくれる。

 ワックスをスキーのベース(滑走面)に塗る(浸透させる)ことは、重要なメンテナンスである。また、雪質に合わせたワックスを選ぶことは、スキーの持つ滑走性を引き出し、上達の早道だけでなくパフォーマンスを上げてくれる。本格的なホットワクシングは、一部の上級者だけのもの……と考えてしまうスキーヤーも多いが、滑走面、強いてはスキーの保護という意味でも、ぜひ行いたいことである。

 スキーの滑走面は、常にきれいであることが1番。古いワックスが残って汚れている場合はリムーバーを吹き付けて、きれいに拭き取りたい。できれば専用のウエス(ショップで販売されているもの)があればベストだが、キッチンペーパーでも代用できる。プロのサービスマンの中には、大量に使え、かつ入手が簡単なキッチンペーパーを愛用している人もいる。水分や汚れを吸収しやすいという機能を考えれば納得できるのでは?

 また、リムーバーを使うとソールが酸化すると言われるが、そうした間違った知識を持つスキーヤーは多い。スキーの滑走面に採用されるP-TEXは硫酸や塩酸の容器にも採用されるほど、耐酸性の高い素材である。厳密に言えば『滑走面の中の古いワックスやゴミの類が酸化した』ということである。上記の意見も、リムーバーでも表面に浮いてこない酸化物質が滑走面に残っている状態を見てのことである。そうなった場合には、滑走面の温度を上げて、新しいワックスを溶かし込んで古いワックスを浮き上げる”ホット・ワキシング”が有効である。

 ワックスアイロンを使ってのホット・ワキシングは、現在考えられるワキシング方法の中ではベストの方法である。基本は固形ワックスを溶かして、滑走面の要所に垂らし、全体に伸すというもの。アイロンは煙の出ないくらいの温度で使用する。使用後のクリーニングをちゃんと行えば、家庭用のアイロンでも十二分に使用できる。

 さて、そのワックス浸透性を計る目安で、カタログデータでP-TEX6000と滑走面素材を表記している。この6000とは、1平方cmあたり6000個の穴が開いていて、それだけ浸透性があるということである。非結晶性で内部にワックスを染み込ませて保持するP-TEXという素材の利点がある。撥水性だけならテフロン・コーティングや、他の化学物質を採用するのだが、スキーの柔軟性や汎用性を考えるとP-TEXという訳である。

 それだけに、撥水性を保ち、滑走性を維持する意味でワックスは欠かせないのである。また、ワックスのチョイスだが、よほどトップクラスのレーサーでもない限り、一般的な選択(あるいはユニバーサル・タイプ)で充分であろう。欧米のスキー場と比較して水分を多く含み、雪上気温も高い日本のスキー場……しかも春先ともなれば、いわゆるベースワックス(最も安価)が1番滑ったという場合もある。

滑走ワックスの雪上気温差分類
雪上気温 ワックス・タイプ
-20℃〜-5℃ グリ−ン
-10℃〜5℃ ブル−
-2℃〜15℃ イエロ−
-20℃〜15℃ ユニバ−サル・タイプ(ベースワックス)
雪上気温とは、雪上10cm以下の場所での気温。

ホット・ワキシング後、滑走前の手順
●余分なWAXを削り取る ワックス・スクレーパーで余分なワックスを削り取る。レースの場合なら、雪に埋めて雪温に慣らしてから削るのが、一般的なゲレンデスキーなら外気に慣らしてからで充分。
●仕上げ ナイロンブラシで滑走面をまんべんなくブラッシング。均等に力が入るように注意する。さらに馬毛でブラッシングすると、よりキメの細かい仕上がりになる。
●最終処理 滑走面のワックスの削りカスやゴミをペーパータオルできれいに拭き取り、エッジについたワックスを落とす。以上全ての作業が終わった後にワックス用コルクでワックスを馴染ませたる。

 さて、シーズンが終わって保管するときには、滑走面保護のためにもワックスを塗ったまま保管したい。エッジの方までワックスが乗っているとサビ防止にもなる。新シーズンを迎え、初滑りという段階になったら表面のワックスを剥がせば、即滑走可というわけだ。また、ビンディングもきれいに拭いて要所要所をグリスアップしておけば良い。液状タイプの錆び止め剤だと、ビンディング内部のグリスも流れ出てしまう場合もあるので注意したい。


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